腕がピクピクする原因や病気について不安を感じていませんか?
痛みはなくても、自分の意思と反して腕がピクピクと動く症状は、日常生活に不快感をもたらすことがあります。
本記事では、「腕がピクピクする原因」や考えられる「病気」について詳しく解説します。
これらの症状は神経や頸椎に関わる可能性もあるため、放置せず原因を知ることが大切です。
腕のピクピクが気になる方や、何科に行くべきか悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
筆者:いしP
理学療法士を15年、年間7500人以上の肩のトラブルを抱えた人が来院する整形外科で、五十肩リハビリ治療責任者として勤務歴があります。
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腕がピクピクする原因とは
腕がピクピクする原因は主な要因には以下の4つがあります。
痛みがなく、自分の意思に反して腕がピクピク動く症状がある方にはおおむね当てはまると思います。
- ストレスや疲労
- 鉄分不足や腎疾患
- 脳や神経の異常
- 頸椎の異常
以下でそれぞれ詳しく解説します。
原因①ストレスや疲労
ストレスや疲労は、自律神経の乱れを引き起こし、筋肉が不随意に動く原因となることがあります。特に以下のような状況が当てはまる方は注意が必要です。
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睡眠不足が続いている
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長時間のデスクワークやスマートフォンの使用
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精神的なプレッシャー
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激しい運動の翌日
このような生活習慣による筋肉の過緊張が、腕のピクピクを引き起こすことがあります。
前腕に痛みや圧痛があるコンピューター使用者は、前腕伸筋の疲労反応が低下している。
とした論文もございます。
Thomsen, G., Johnson, P., Svendsen, S., Kryger, A., & Bonde, J. . Muscle fatigue in relation to forearm pain and tenderness among professional computer users. Journal of Occupational Medicine and Toxicology (London, England), 2, 17 – 17(2007).
原因②鉄分不足や腎機能障害
鉄分不足や腎機能障害も腕のピクピクの原因となることがあります。
睡眠中に腕がピクピクする場合、「周期性四肢運動障害(PLMD)」の可能性があります。
これは筋肉の反復的な収縮が起こる疾患で、以下のような要因が関係します。
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鉄欠乏性貧血
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慢性腎疾患
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糖尿病
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カフェインや刺激物の過剰摂取
PLMDに関して、主に足の症状(夜に足がムズムズするムズムズ足症候群とかがPLMDです)だが、腕の方にも出現する症状であると述べられています。
Hamilton-Stubbs, P., & Walters, A. . Periodic Limb Movements. ,Encyclopedia of Movement Disorders444-449(2010).
PLMDは薬物療法によって改善が可能です。
腕のピクピクが出て睡眠に支障がある場合は治療が必要です。
原因③脳や神経の病気
脳や神経の異常が腕のピクピクに関係した疾患であることもあります。
代表的な疾患には以下が含まれます。
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末梢神経障害
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脳卒中
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筋萎縮性側索硬化症(ALS)
このような病気では、ピクピクに加え、しびれや脱力、言語障害などの症状が現れる場合もあります。
特に複数の症状が見られる場合は、早急な受診が必要です。
原因④頸椎の異常
頸椎の異常や変形や神経を圧迫し、腕にピクピクとした動きを起こすことがあります。
以下のような原因で頸椎に負担がかかることがあります。
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加齢による骨の変性で神経にストレスがかかる
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重い荷物を持つ作業やスポーツで頸椎の神経にストレスがかかる
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長時間のうつむき姿勢で頸椎の神経にストレスがかかる
初期段階では広範囲で痛みを感じないこともあるため、症状が軽くても注意が必要です。
こちらは頸椎の損傷歴がある患者に、手や腕に筋肉のピクピクが出現したケースです。
Elliott, E., & Smith, J. (2019). Clinical Reasoning: A 26-year-old man with right hand and arm weakness. Neurology, 93, e927 – e933.
腕のピクピクについて理解ができたら次は、どうやって改善するのかをご説明します。
腕のピクピクを改善する方法
腕のピクピクを改善する方法についてお話しします。
生活習慣の見直しによって改善される場合もあります。
主な改善法は以下のとおりです。
- 十分な睡眠をとる
- 適度な運動を継続する
- 姿勢を正す・ストレッチを習慣化する
- ストレスマネジメントを行う
上記の対策は自身で行う部分もありますが、治療者にアドバイスをもらうことも大切です。
ぜひいしPにご相談ください。
あなたの姿勢をチェックし、体のどこにストレスがかかっているかを断定します。
その後最適な運動をご提案させていただきます。
心地よい負荷の運動はストレスの解消にもなりますね。
ただし、上記の対策を自身で行なっても改善が見られない場合は医療機関の受診を検討しましょう。
次は実際にどんな診療科に相談したら良いのかをご説明します。
腕がピクピクする時に受診する診療科
腕がピクピクする時には以下の診療科が、症状の原因を特定する上で適切です。
整形外科
頸椎や筋肉の異常が疑われる場合は整形外科の受診が第一選択です。
レントゲンやMRI、筋電図検査により原因が判明するケースもあります。
脳神経内科
整形外科で異常が見つからない場合、脳や神経の疾患が関係している可能性があります。
脳神経内科では神経伝導検査や脳画像検査などが行われます。
まとめ 腕のピクピク症状が続く場合は必ず医療機関を受診しよう
痛みのない腕のピクピクは、ストレスや疲労など一過性の要因によって起こることもありますが、以下のような原因が隠れていることもあります。
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自律神経の乱れ
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鉄分不足や腎不全
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神経疾患や脳疾患
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頸椎の障害
特に腕のピクピク症状が長引く、もしくは別の症状を伴う場合は、必ず自己判断で放置せず医療機関を受診しましょう。
筆者:いしP
理学療法士を15年、年間7500人以上の肩のトラブルを抱えた人が来院する整形外科で、五十肩リハビリ治療責任者として在籍しています。
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