肩甲骨の間が突然痛くなった!
そもそも肩甲骨の真ん中が痛くなる原因はなに?
肩甲骨の間の痛みで息苦しいのは内臓が原因?
肩甲骨の真ん中、背骨あたりが痛い時はストレッチをするべき?
いったい肩甲骨が痛い時は病院の何科を受診すればいいの?
そんな肩甲骨に突然起こる痛みに強い不安をお持ちのあなたに、肩甲骨の間の痛みが起こる原因や、内臓、背骨、息苦しさとの関連を詳しくお伝えいたします。
また、ストレッチをしたら改善するのか?
肩甲骨の痛みがひかない時に何科を受診するべきなのか?
についてもまとめてお話しいたしますので、ぜひ最後までご覧ください。
筆者:いしP
理学療法士を15年、年間7500人以上の肩のトラブルを抱えた人が来院する整形外科で、五十肩リハビリ治療責任者として在籍中しています。
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肩甲骨の間や真ん中に出る突然の痛みの原因はコレだ!
肩甲骨の間、真ん中の場所がわからない人はこちらをご覧ください。
この天使のはねの部分の内側、丸の部分に痛みがある時についてお話ししていきます。
その原因は以下の3つの可能性が考えられます。
1.肩甲骨周囲の筋肉が原因の場合
肩甲骨の間、真ん中の部分にコリのような痛みがあります。
リスクは低く、まずは自分でストレッチやデスクワークの環境設定を行なって対処することがおすすめです。
肩甲骨の痛みが続く場合は無理せず整形外科へ受診しましょう。
2.胸椎〜肋骨の関節、神経が原因の場合
肩甲骨の間、真ん中の部分に痛み、加えて手のしびれが出ることがあります。
リスクはやや高く自己対処は難しいので避けましょう。
なるべく早く整形外科を受診するのがおすすめです。
3.心臓・血管が原因の場合
肩甲骨の間、真ん中部分の痛みはもちろん、それだけでなく肩や顔、腕、お腹側まで広範囲に我慢できないレベルの激痛が出ます。
リスクはとても高く、即座に救急車を呼ぶべき事案です。
3つの原因をご紹介しましたが、どれに当てはまるかによってリスクの高低や対処方法が異なります。
特に心臓・血管でご説明したような激痛の場合は早期の対応が大事です!
以下のさらに詳しい原因まで解説いたします。
肩甲骨の間、真ん中が痛い時の原因をさらに詳しく解説
肩甲骨の間、真ん中がどうなっているのかを実際に確認していきましょう。
こうして体表から皮膚、筋肉の一部を取り除き肩甲骨の間、真ん中をみてみると、まずは筋肉が目に入ってきます。
次に筋肉を除去すると、両方の肩甲骨の間、真ん中には背骨(胸椎)や肋骨が見えてきます。
さらに骨を除去していくと肩甲骨の間、真ん中から左にかけて心臓と、それを覆うように心臓から出る大きな血管が目に入ります。
肩甲骨の間、真ん中の痛みになりうる原因は最初にご説明のとおり以下の3つが挙げられます。
1.肩甲骨周囲の筋肉が痛みの原因
2.胸椎、肋骨の関節、神経が痛みの原因
3.心臓・血管が痛みの原因
これらをさらに一つずつ解説していきます。
肩甲骨周囲の筋肉が痛みの原因の場合
肩甲骨周囲の筋肉が原因で肩甲骨の間、真ん中に感じる痛みは筋肉痛、コリの痛みです。
肩甲骨の間、真ん中に痛みをともないながら、不快でむずむずする。
また、首を下に向けたり、背中を丸めると突っ張る感じがするのも筋肉由来の痛みの特徴になります。
主な原因としては、悪い姿勢が挙げられます。
背中が曲がり、頭が前に出るような姿勢で長時間のデスクワークを繰り返すと、肩甲骨の間、真ん中の筋肉痛になりやすいです。
おおむね肩甲骨の間、真ん中の痛みに関係する筋肉はこちらです。
- 大菱形筋
- 小菱形筋
- 肩甲挙筋
- 僧帽筋
- 広背筋
- 最長筋
- 肩甲下筋
このあたりは筋肉がたくさんあり、これらが肩甲骨の間、真ん中に起こる筋肉痛の原因であることが多いです。
この場合には重大なリスクはありません。
自宅でも十分対処できます。
そもそもの原因は悪い姿勢によって起こる筋肉痛なので、それぞれ対処法をご紹介します。
- 肩甲骨の間の筋肉痛解消エクササイズ
さらに運動を知りたい方はこちらもご覧ください。
タイトルが巻き肩になっていますが、運動2,3は肩甲骨の痛みにも有効です!
- 肩甲骨の間の痛み解消デスクワーク環境設定
運動と環境設定の両面から行うのが肩甲骨の間、真ん中の痛みを改善するコツです!
また、ご紹介した内容を実践しても改善しない場合には、病院の整形外科を受診することをおすすめいたします。
ここまでの説明を聞いたけど、私は当てはまらない。
痛みの感じが筋肉痛とは違う。
というあなたは以下の可能性が考えられます。
胸椎、肋骨の関節周辺が痛みの原因の場合
肩甲骨の間、真ん中に痛みとしびれがある。
腕の方まで力が入らない。
このような症状が出る場合は、骨や関節が原因である可能性が高いです。
先ほどと少し似ているのですが、上を向いた時などに姿勢の変化でしびれがより強くなったりするのが特徴です。
主な原因は悪い姿勢、加えて加齢性の変化があげられます。
悪い姿勢でのデスクワークを長期にわたり行ったことで、関節や椎間板の変形を伴っていることが考えられます。
先に紹介した筋肉痛やコリと似ている部分も多いのですが、この場合に異なるのはリスクです。
先ほどと異なりリスクはやや高いです。
肩甲骨の間、真ん中の痛みに加えて、しびれ症状が出ると当然生活に影響を及ぼします。
ひどくなると手指がうまく動かせなくなってしまったり、痛くて眠れなくなってしまうなど、より強い症状に発展する場合もあります。
診断名としては、
- 頚椎、胸椎変形性関節症
- 頚椎、胸椎ヘルニア
などの可能性が挙げられます。
対処法としては、自分で対処しないことが大事です。
そもそも運動することでリスクを増大させてしまう危険があるので、なるべく早く病院の整形外科を受診しましょう。
この2つの症状でも全く当てはまらない方は、以下にご紹介するさらに危険な症状の可能性もあります。
心臓・血管が痛みの由来
まず、先に紹介した2つとはまったく異なります。
肩や背中、左右の腕など広範囲に激痛が生じ、息苦しさを伴う場合もあります。
とにかく体験したことのない、到底我慢できないような激痛が特徴です。
また、先に紹介した症状の場合は首の曲げ伸ばしや、姿勢によって痛みの変化がありましたが、今回は姿勢を変えても全く痛みに変化がないことも特徴です。
主な原因としては、心臓・血管系のトラブルが挙げられます。
ここで一つ疑問に思う方もいると思うのですが、心臓が痛いのは理解できるけど、なぜそんなに広範囲で痛むの?
と言うことです。
今回で言うと心臓の痛みは、胸だけではなく、肩、腕、背中を含む広範囲に感じることが多いです。
大変珍しいようですが、
臍部(へそ)、下肢(下半身)まで痛みが出る。
岡崎大武,他:上肢の症状を呈する虚血性心疾患.脊椎外科,vol32,No2,2018.
という報告もあります。
この患部だけでなく広範囲に感じる痛みを「関連痛」(または放散痛)といいます。
診断名は、
- 心筋梗塞
- 狭心症
- 大動脈解離
が挙げられます。
対処法はとにかくスピードが求められます。
命に関わる危険があるので早く救急車を呼び、速やかに高度な医療機関を受診しましょう。
肩甲骨の間、真ん中が痛い時の原因まとめ
肩甲骨の間、真ん中に痛みがある時の対応は?何科を受診するべき?についてまとめです。
- 筋肉由来の痛みに該当する場合
肩甲骨の間、真ん中にコリや痛みがある。
リスクは低い、まずは自分でストレッチやデスクワークの環境設定を行なって対処する。
我慢できない場合は無理せず病院の整形外科を受診する。
- 胸椎、肋骨周辺の痛みに該当する場合
肩甲骨の間、真ん中の痛みに加えてしびれが出る。
リスクはやや高い、自己対処は避ける。
病院の整形外科を受診する。
- 心臓・血管の痛みに該当する場合
肩甲骨の間、真ん中だけでなく、肩や顔、腕など広範囲に激痛がある。
リスクはとても高いので、速やかに救急車を呼ぶ。
以上、肩甲骨の間や真ん中が突然痛い時の原因は?何科を受診するべき?でした!
痛くて寝られない方は、こちらもご覧ください♪
筆者:いしP
理学療法士を15年、年間7500人以上の肩のトラブルを抱えた人が来院する整形外科で、五十肩リハビリ治療責任者として在籍中しています。
実際に治療を受けてみたい方はこちらから
Instagramもご覧いただけるとより深く肩のトラブルが理解しやすいですよ♪
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