肩甲骨の右側が痛い原因は?病気のサインと対処法を解説
肩甲骨の右側だけがズキズキと痛い…
もしかして、この肩甲骨の痛い症状は、何か悪い病気の原因だったらどうしよう…
あなたも今、デスクワーク中にそんな不安を感じていませんか?
多くの肩甲骨の右側が痛い症状は、日々の生活習慣が原因ですが、中には危険な病気のサインが隠れていることもあります。
この記事では、理学療法士の視点から、誰にでも分かりやすくその原因と対処法を解説します。
筆者:いしP
理学療法士を15年、年間7500人以上の肩のトラブルを抱えた人が来院する整形外科で、五十肩リハビリ治療責任者として活躍した経歴がございます。
実際に治療を受けてみたい方はこちらから
Instagramもご覧いただけるとより深く肩のトラブルが理解しやすいですよ♪
肩甲骨の右側が痛い主な原因は?
肩甲骨の右側が痛い場合、その原因は大きく分けて2つあります。
- 筋肉や骨の問題
- 内臓の痛み
肩甲骨周りには多くの筋肉が付着しているため、姿勢や動作の影響でその筋肉が受けやすいです。
実際に肩甲骨には以下の17の筋肉が付着します。
| 筋肉名 | 起始(肩甲骨の付着部位) | 主な働き |
| 三角筋 (さんかくきん) | 肩甲棘、肩峰 |
腕をあらゆる方向に上げる(外転、屈曲、伸展)
|
| 棘上筋 (きょくじょうきん) | 棘上窩 |
腕を上げる(外転)の初動
|
| 棘下筋 (きょくかきん) | 棘下窩 |
腕を外側にひねる(外旋)
|
| 小円筋 (しょうえんきん) | 外側縁の上部 |
腕を外側にひねる(外旋)
|
| 大円筋 (だいえんきん) | 下角の背面 |
腕を後ろに引く(伸展)、内側に閉じる(内転)
|
| 肩甲下筋 (けんこうかきん) | 肩甲下窩 |
腕を内側にひねる(内旋)
|
| 広背筋 (こうはいきん) (一部) | 下角 |
腕を後ろに引く(伸展)、内側に閉じる(内転)
|
| 上腕二頭筋 (長頭) | 関節上結節 |
肘を曲げる、腕を上げる補助
|
| 上腕二頭筋 (短頭) | 烏口突起 |
肘を曲げる、腕を上げる補助
|
| 上腕三頭筋 (長頭) | 関節下結節 |
肘を伸ばす、腕を後ろに引く補助
|
| 烏口腕筋 (うこうわんきん) | 烏口突起 |
腕を前に上げる(屈曲)、内側に閉じる(内転)
|
| 肩甲舌骨筋 (けんこうぜっこつきん) | 上縁 |
喉の骨(舌骨)を引き下げる
|
| 僧帽筋 (そうぼうきん) | 肩甲棘、肩峰 |
肩をすくめる(挙上)、寄せる(内転)、下げる(下制)
|
| 菱形筋 (りょうけいきん) (大菱形筋・小菱形筋) | 内側縁 |
肩甲骨を背骨側に寄せる(内転)
|
| 肩甲挙筋 (けんこうきょきん) | 上角、内側縁の上部 |
肩甲骨を引き上げる(挙上)
|
| 前鋸筋 (ぜんきょきん) | 内側縁の前面 |
肩甲骨を外側に開く(外転)、腕を上げる際の補助
|
| 小胸筋 (しょうきょうきん) | 烏口突起 |
肩甲骨を前下方に引く
|
※豆知識:回旋筋腱板(ローテーターカフ)
上記の筋肉のうち
- 棘上筋
- 棘下筋
- 小円筋
- 肩甲下筋
の4つは、肩関節を安定させる非常に重要なインナーマッスルで、「ローテーターカフ」と呼ばれます。
また、2の場合のように体の中にある内臓の不調が、神経を通じて肩甲骨の痛みとして感じられる現象もあります。
実際に心疾患では心臓の痛みと感じずに左肩に痛みが出る場合も少なくありません。
この一見すると関連がない部分に痛みを感じるのが関連痛です。
中にはこのように
臍部(へそ)、下肢(下半身)まで痛みが出る。
岡崎大武,他:上肢の症状を呈する虚血性心疾患.脊椎外科,vol32,No2,2018.
心臓と関係なさそうな部分にまで関連痛が出るケースがあります。
この2つの痛みの鑑別について簡単にご紹介します。
肩甲骨の痛みの原因が筋肉や骨の場合
肩甲骨の痛みの原因として最も多いのは、悪い姿勢よる筋肉や関節の痛みです。
また右利きの人は、無意識に肩甲骨を含む右上半身に負担をかけがちです。
同じ姿勢や動作を繰り返すことで筋肉が硬くなり、痛みを引き起こす物質が溜まります。
特に、以下のような習慣がある人は要注意です。
- 運動をせずに長時間のパソコン作業やスマホ操作
- マウスを右手でよく使う
- 同じ方向にバッグをかける
- 同じ方向に寝る
つまり、あなたの無意識の癖や習慣が痛みの原因である可能性が高いです。
次は肩甲骨の痛みの中でも内臓の痛みについてさらに詳しくご説明します。
肩甲骨の痛みの原因が内臓の場合
肩甲骨の痛みの原因の中には頻度は低いですが、は心臓、肝臓、胆のうなどの病気が原因の可能性があります。
- 心臓
- 肝臓
- 胆のう
これらは体の上部にあり、(肝臓、胆嚢に関しては右側)これらの臓器に異常が起きると、そのサインが神経を通じて右肩甲骨に関連痛として現れる場合があります。
次のような症状がある場合は、特に注意が必要です。
- 姿勢を変えても、楽な体勢がない
- じっとしていても、時間帯も関係なく痛む
- 発熱、吐き気、だるさ、を伴う
このようないつもと違う痛みのサインを感じたら、自己判断せずすぐに医療機関を受診することを推奨します。
ここまでの話をまとめると、
デスクワークをしていて運動不足、姿勢にクセがある場合は筋肉や関節の痛み。
姿勢を変えたり、肩を動かしてもじっとしていてもどうしても痛みに変化がない場合は、内臓関連痛の可能性が高いです。
まずは、あなたの痛みがどちらのタイプに近いかを知ることが、問題を解決するための第一歩になります。
肩甲骨の右側が痛い場合の対処法
肩甲骨が痛い場合の対処法についてご説明します。
痛みの原因が内臓の痛みに似ている場合は速やかに医療機関の受診が必要なのでまずはそちらを優先しましょう。
痛みの原因が筋肉や関節の痛みに似ている場合は、悪い姿勢によって起こる筋肉痛なので、その対処法をご紹介します。
- 肩甲骨の間の筋肉痛解消エクササイズ
https://www.instagram.com/p/CcxRfRON1eQ/?utm_source=ig_web_copy_link
タイトルが巻き肩になっていますが、運動2,3は肩甲骨の痛みにも有効です!
- 肩甲骨の間の痛み解消デスクワーク環境設定
https://www.instagram.com/p/CevcchsM4iX/?utm_source=ig_web_copy_link
このように筋肉や骨が原因の肩甲骨の痛みは、セルフケアや環境設定で改善が期待できます。
これらの対処法を試しても痛みが続く、もしくは悪化する場合は整形外科を受診しましょう。
肩甲骨の右側が痛いと感じたら
肩甲骨の右側が痛い原因は、生活習慣による筋肉や関節の痛みから、危険な内臓の病気まで様々です。
あなたの痛みがどこから来ているのかを正しく見極め、適切な対処をすることが大切だからです。
まずはこの記事を参考に、ご自身の症状をチェックしてみてください。
- 動きや姿勢で痛みは変わるか? → 筋肉の問題かも。
- 安静にしていても痛いか? → 内臓の問題かも速やかに病院へ。
なんとなく気になる段階で早めに対処することが、将来的な不調を防ぐ大きなポイントです。
不安なことがあれば、YouTubeコメントからもお気軽にご相談ください。
筆者:いしP
理学療法士を15年、年間7500人以上の肩のトラブルを抱えた人が来院する整形外科で、五十肩リハビリ治療責任者としてREHA STUDIO Gen-ekiで活躍しています。
実際に治療を受けてみたい方はこちらから
Instagramもご覧いただけるとより深く肩のトラブルが理解しやすいですよ♪
この記事へのコメントはありません。