三角筋に痛みがある時の治し方!腕が上がらない原因と対策マッサージ

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肩のトラブル
  • 三角筋の痛みがある時のマッサージやほぐし方を知りたい。
  • 三角筋がズキズキ痛い時の解決手段を知りたい。
  • 三角筋が痛くて腕が上がらない原因は?
  • 三角筋に痛みがあるときに筋トレはしても大丈夫?
  • 三角筋がそもそも肩のどこにあるのか知りたい。

今回はそんな三角筋に痛みがある時の治し方や、腕が上がらない場合の原因をお話しいたします。

三角筋の痛みで悩んでいる方は、原因からほぐし方までを学んで痛みを改善しましょう!

筆者:いしP 

理学療法士を15年、年間7500人以上の肩のトラブルを抱えた人が来院する整形外科で、五十肩リハビリ治療責任者として在籍中しています。

実際に治療を受けてみたい方はこちらから

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 三角筋に痛みがある時の治し方!

三角筋に痛みがある時の治し方をお伝えします。

 

ズバリ!三角筋に対するセルフマッサージが有効です。

マッサージの方法はこのようなやり方です。

手のひらを使います。

1.手のひらを三角筋を覆うように添えます

2.添えた手のひらを使って三角筋をキュッとつまみます

*指で摘まないでください!手のひらを使って優しくつまむイメージです!

3.手のひらで三角筋をつまんだ状態で前後左右にゆっくりスライドさせてあげる

4.前後左右方向に1回動かすのを1として20回行います

後でさらに効果的なほぐし方もご紹介します。

また、三角筋のマッサージによる改善効果を持続させるためには痛みの原因を知ることも大事になってきますので、三角筋が痛くなる原因、腕が上がらなくなる原因についてお話しいたします。

 

三角筋が痛くて腕が上がらない原因

三角筋が痛くて腕が上がらない原因についてアメリカの論文をご紹介します。

こちらの論文では三角筋に影響を与える症状として、

三角筋付着部炎、筋炎、石灰化腱炎、感染症、腫瘍、慢性剥離損傷など

Thomas Moser,et al.The deltoid, a forgotten muscle of the shoulder.Skeletal Radiology 

volume42,2013, p1361-1375.

 

が挙げられています。

 

今回はその中でも比較的よく臨床で見られる、三角筋付着部炎、筋炎として原因をご説明していきます。

この先のご説明をするのにそもそも三角筋がどこにあるのかをしっかり把握することが大事なポイントになってきますので、まずはそちらからご説明します。

 

三角筋は肩のどこにある

三角筋は肩のどこにあるのかということについてお話しして参ります。

 

 

上記の左図からわかる通り、肩の比較的表面部分に付着しています。

 

右図では三角筋を除去し、筋肉があった部分を簡単にマーキングしてみました。

こちらを見るとわかるように、肩の関節に覆いかぶさるように三角筋が付着しているのがわかります。

 

三角筋は前部、中部、後部の3方向に別れて繊維が走っています。

運動の作用としては、

 

  • 前部 肩の屈曲(腕をバンザイする)

  • 中部 肩の外転(横から腕を上げる)

  • 後部 肩の伸展(腕を後ろに持ち上げる)

 

このように作用しています。

 

同じ名前の筋肉で、3方向に分かれ、さらにそれぞれまったく別の役割をする筋肉は非常に珍しいと言えます。

 

その中で占有面積が最も多いのが三角筋中部です。

つまり肩を外転する、横から腕を上げる動作に最も優れている筋肉です。

この話はのちの説明でもとても大事な要素ですので、ぜひ覚えておいてください。

 

三角筋付着部炎、筋炎がある時に筋トレをしても大丈夫?

三角筋付着炎、筋炎がある時に筋トレをしても大丈夫かについてお話しします。

結論としては、症状があるときに筋トレはやらないでください。

 

それはなぜか。

その前になぜ三角筋に三角筋付着部炎や三角筋炎といった問題が起こるのかについてご説明します。

主な原因はズバリ使いすぎです。

 

三角筋付着部炎というと

右図の青丸部分が三角筋付着部にあたり、この場所に炎症が頻発します。

体表で言うと、肩よりも少しだけ下、といったところでしょうか。

 

なぜ三角筋付着部に炎症が頻発するのか。

筋肉は伸び縮みをすることで力を発揮します。

その伸び縮みを繰り返すことで、三角筋が骨に付着する部分には常にひっぱる力、けん引ストレスがかかるからです。

 

三角筋は先に説明したように、繊維によって運動作用は異なり、主に前後横方向に肩を持ちあげる作用を担っています。

その中でも三角筋中部繊維がもっとも占有面積が広いとお伝えしました。

つまり物を横に持ちあげる動作を繰り返すことで炎症が発生しやすくなります。

 

トレーニングですと、特にダンベルでサイドレイズをよく行う方に多く発生しやすいです。

↑サイドレイズはダンベルを左右に持って、下から外に開いていくトレーニングです。

まさに三角筋中部繊維を使う動作になります。

こちらの肩と肘にフォーカスしたアメリカの論文では、

 

肩にトラブル(肩峰下インピンジメント)を抱えるグループと正常な肩を比較したグループで、肩外転30°-60°での三角筋中部の筋活動は優位に低下していた。

Ashok S. Reddy,Karen J. Mohr, Marilyn M. Pink, Frank W. Jobe:Electromyographic analysis of the deltoid and rotator cuff muscles in persons with subacromial impingement.Journal of shoulder and elbow surjery.2000,9(6), P519-523.

 

と記されています。

 

つまり正常な肩の外転動作30°-60°間では三角筋中部はよく活動していると言えます。

これは先に説明した三角筋中部の作用から考えても間違いないですよね。

 

サイドレイズは0°-90°くらいまでの肩の外転を繰り返す動作になりますので、三角筋では特に中部を酷使していることがわかります。

 

このことからサイドレイズと三角筋付着部炎は相性がとても悪いわけです。

 

そのため、三角筋付着部炎や、筋炎が疑われるような痛みがある場合に筋トレを行ってはいけません。

 

では実際に三角筋に痛みがある時の対処法についてお話ししていきます。

 

三角筋の痛みに対する有効なマッサージ

三角筋の痛みに対する有効なマッサージ方法は冒頭に紹介したこちらです。

 

  1. 手のひらを三角筋を覆うように添えます
  2. 添えた手のひらを使って三角筋をキュッと優しくつまむ
  3. 手のひらで三角筋をつまんだ状態で前後左右にゆっくりスライドさせる
  4. 前後左右方向に1回動かすのを1として20回行う

 

さらに効果的なほぐし方についてご説明いたします。

手のひらを使って三角筋を覆うところまでは一緒です。

1.優しくつまんだ三角筋を外側にひねる(写真の右手)加えて、左手は内側にひねる

2.次に優しくつまんだ三角筋を内側にひねる(写真の右手)加えて左手は外側にひねる

3.左右に三角筋をひねるのを1往復行ったら1回として、20回を2セット行います

反復運動が筋肉の緊張を落としやすいのは論文でも実証済みなので、ゆっくりかつテンポ良く行いましょう!

 

♪きよしこの夜♪(BPM80)とかをイメージしながらゆっくり行うのがおすすめです!

 

ちょっとわかりにくいかもですが、要はたがいちがいに三角筋を動かすってことです!

(今度動画にします)

 

すると三角筋の血流が良くなって、コリの元になる老廃物の流動を促せます。

コリのない柔軟性のある三角筋滑走性も上がりパワーも発揮しやすい機能的な状態にすることができます!

 

ぜひ試してみてくださいね!

 

三角筋がズキズキ痛い時にマッサージをしても大丈夫?

三角筋がズキズキ痛い時にマッサージしても大丈夫かについてです。

 

結論として、ズキズキ痛い時はセルフマッサージはやめましょう。

 

その理由は、肩がズキズキ痛い場合は炎症があることが予測されます。

炎症に対してマッサージは刺激となり、より炎症を強めてしまうことが考えられるからです。

この時に三角筋を押すと痛いのは当たり前ですのでやめましょう。

 

そもそも酷使しすぎでで三角筋の付着部炎になっているところに、さらに無理やり押したり、ほぐすのは明らかにダメなことはわかりますよね。

 

最悪の場合、痛みが増悪して四十肩、五十肩に移行する可能性もあります。

四十肩、五十肩に移行すると、その後の対応次第で治療が1年以上長引くケースも十分に考えられるので注意が必要です!

 

ズキズキ痛い場合は、まずは病院に行き、整形外科医に治療していただくことが大事になってきます。

ですので、ズキズキした痛みが治るまでセルフマッサージすることは控えましょう。

 

最後に三角筋に痛みがあるときの治し方のまとめに移ります。

 

三角筋に痛みがある時の治し方!腕が上がらない原因と対策マッサージまとめ

三角筋に痛みがある時の治し方!腕が上がらない原因と対策マッサージをまとめます。

 

  • 三角筋に痛みがある時の治し方はセルフマッサージが有効です。
  • 三角筋の痛みで腕が上がらない原因は主に筋トレでの使いすぎです。
  • ダンベルのサイドレイズは三角筋付着部炎を引き起こしやすいので注意しましょう。
  • 三角筋の痛みに対する有効なマッサージを毎日20回×2セット行いましょう。
  • 三角筋がズキズキ痛む場合は筋トレを禁止し、整形外科を受診しましょう。

 

以上、三角筋に痛みがある時の治し方!腕が上がらない原因と対策マッサージについてでした!

 

筆者:いしP 

理学療法士を15年、年間7500人以上の肩のトラブルを抱えた人が来院する整形外科で、五十肩リハビリ治療責任者として在籍中しています。

実際に治療を受けてみたい方はこちらから

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