肩が痛くて眠れない!
肩がズキズキ痛い原因ってなんなの?
肩がズキズキ痛い時にどの寝方で対処したらいいの?
このように今現在肩が痛くて眠れない原因を知りたい!
または肩が痛くて、またはズキズキして寝られない時の対処法をお探しのあなたは必見です!
今回ご紹介する寝方を実践すると、今夜から肩のズキズキから解放され、眠れるようになります。
原因を理解し、正しい寝方で楽に眠るために最後までご覧ください!
筆者:いしP
理学療法士を15年、年間7500人以上の肩のトラブルを抱えた人が来院する整形外科で、五十肩リハビリ治療責任者として在籍中しています。
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肩が痛くて眠れない原因はこれ!
肩が痛くて眠れない原因についてですが、骨折や外傷など明らかなきっかけがなく痛みがあり、ズキズキ痛くて眠れない人はほとんどこの2つの原因であるといっていいです。
- 肩峰下内圧上昇
- 骨内圧上昇
骨折や外傷など明らかなきっかけがなく痛みがあり、ズキズキ痛くて眠れない人はほとんどこの2つの原因であるといっていいです。
この2つの原因について、詳しくご説明していきます。
肩峰下内圧上昇
読み方は、肩峰下内圧上昇(けんぽうかないあつじょうしょう)です。
*Thanks to Visiblebody
赤い◯が肩峰下になります。
肩峰の下で、上腕骨の上にあたり、組織の名称ではなく組織間の空間に名前がついています。
この肩峰下の圧力が上昇することで眠れないほど肩が痛くなる夜間痛が発生すると言われています。
肩峰下には覆いかぶさるように、3つの組織が配置されています。
- 肩峰(けんぽう)
- 烏口突起(うこうとっき)
- 烏口肩峰靭帯(うこうけんぽうじんたい)
この3つを総称して、烏口突起と、肩峰、この2つを結ぶ靭帯の様子から烏口肩峰アーチとも言われています。
イメージ図
肩峰下の内圧が上昇する原因としては、先に紹介した
- 肩峰下滑液包
- 腱板(肩甲下筋、棘上筋、小円筋)
が炎症により腫れたり、その後に瘢痕化して拘縮を起こし、肩峰下のスペースが狭くなることで内圧が上昇します。
こちらの論文では、
夜間痛のある透析患者の肩峰下滑液包圧は正常に比べ有意に高値であり、鳥口肩峰靭帯を切離し、除圧すると痛みは改善した。
Konishiike T, et al.:Shoulder pain in long-term haemodialysis patients. J Bone Joint Surg, 78-B:601-605.1996.
と報告されています。
肩峰下の内圧が上昇する=夜間痛になる。
肩峰下の内圧が下降すると=夜間痛が改善することがわかります。
このことから、肩峰下の内圧上昇が夜間痛の大きな原因の一つであることがわかります。
2つめの理由をご紹介します。
骨内圧上昇
読み方は骨内圧上昇(こつないあつじょうしょう)です。
骨内圧上昇について詳しくご説明していきます。
こちらのメカニズムですが肩に痛みがあると、まずインナーマッスルと呼ばれる肩の関節周囲に付着する4つの筋肉
- 棘下筋
- 棘上筋
- 肩甲下筋
- 小円筋
これらが反射性の収縮を起こしてしまうしてしまうという報告があります。
またその際に血管も同じく収縮してしまうと述べられています。
土肥潤二,他:五十肩の痛みのメカニズムについて.肩関節,Vol19,No1,108-111,1995.
つまり、肩が痛くて眠れないような夜間痛のある肩は、筋肉も血管も収縮していることがわかります。
さらにその収縮した血管の中は狭小化し、血液が滞り内圧が高い状態であることがわかります。
では骨の中はというとどうなのか。
骨の中に血管があるイメージは湧きにくいかもしれませんが、そもそも骨には血液を作る造血作用があるので血管が豊富です。
血管が豊富な骨で代表的な例は骨盤です。
こちらの論文では、
骨盤骨折による死亡は53例中、14例(26%)みられ、死因は早期で出血死、晩期では出血性ショックの遷延による臓器不全であった。
津曲孝康,他:骨盤骨折の合併損傷.整形外科と災害外科,39巻3号,p1208-1211,1991.
と述べられています。
このことから骨の中というのは血管が豊富にあり、ひとたび骨折などの損傷を起こせば、その場所によっては出血で命を落としてしまう可能性すらあるのです。
このように上腕骨の中にも上記と同じく血管が豊富にあり、
- 痛みによる反射で血管が狭小化
- 血流が滞る
- 上腕骨内圧が上昇
- 夜間痛になる
このような順で夜間痛を発症することがわかります。
以下の論文は夜間痛のある患者の上腕骨に外科的に穴を開けて、骨の内圧を減らす、骨髄減圧術という手術を行ったものです。
上腕骨内圧の上昇とそれに伴う骨髄の循環障害が五十肩症例に関与していると考えられる。
萩原正洋:肩関節周囲炎に対する骨髄減圧術の経験,PAIN RESEARCH 22 (3),133-141,2007.
以上のように報告されています。
このことからも、上腕骨の血管内で血流が滞り骨内圧が上昇する=夜間痛になる。
上腕骨の血流が改善し、内圧が下降する=夜間痛が改善することがわかります。
以上のことから、今日では夜間痛の原因は、
- 肩峰下内圧上昇
- 骨内圧上昇
この2つと言われています。
肩がズキズキ痛くて眠れない時の対処法は3つの寝方で改善
肩がズキズキ痛くて眠れない時の対処法は3つの寝方で改善できます。
- 痛い方の肩を下にしない。
- 肩を冷やさない。
- 肩だけでなく肘、前腕も同じく保護する。
この3つです。
痛い方の肩を下にしない
痛い方の肩を下にすると、肩がズキズキして痛くて眠れない。
このようにおっしゃる方は多いですが、これは絶対にNGです!
先ほど肩が痛くて眠れない原因を2つご説明しました。
- 肩峰下内圧上昇
- 骨内圧上昇
痛い方の肩を下にして寝るというのは、まさに肩関節に体重がかかり、肩峰下の内圧を上昇させ、筋肉、血管を圧迫し、骨の内圧も上げることが容易に想像できます。
ですので絶対にやらないでください!
肩を冷やさない
明け方ごろになると肩がズキズキ痛くて眠れない。
実際にこのようにおっしゃる方も多く、肩を冷やさない対策が必要です!
明け方というのは、1日のうちで最も気温が下がりやすく、その影響で肩も冷えてしまいます。
肩が冷えれば血液循環が悪くなります。
血液循環が悪くなることで、先ほどと同様に
- 肩峰下内圧上昇
- 骨内圧上昇
を起こします。
ですので、肩には一枚余分にタオルケットなどをかけてあげましょう。
過剰に覆いすぎると、肩に重さがかかり、痛みを起こす場合があるので注意しましょう!
肩だけでなく、肘、前腕も同様に保護する
この対策が1番大事です。
やり方をご説明します。
仰向けの状態で、
- 肩甲骨の下に1枚タオルを入れる
- 肘の下には2枚タオルを入れる
- 前腕〜手首の下にもタオルを入れ、お腹の上に持っていく
痛みがある場合は、前腕〜手首の下のタオルを増やして厚くしたり、クッションに変えてもかまいません。
肩、肘、手首の関節にそれぞれ寄りかかるポイントを設けることで、力が抜けやすくなり、過剰に筋肉や血管が収縮し、肩峰下、上腕骨の内圧を上昇させることを防ぎます。
肩が痛くて眠れない時の原因は?ズキズキする痛みは寝方で対処する!まとめ
肩が痛くて眠れない原因は
- 肩峰下圧上昇
- 骨内圧上昇
ズキズキする痛みを対処する寝方は
- 痛い方の肩を下にしない。
- 肩を冷やさない。
- 肩だけでなく肘、前腕も同じく保護する。
この3つの対策が大事になってきます!
肩が痛くて眠れず、睡眠時間が短くなることは、もはや肩だけの問題でなく生活の根幹を揺るがす大問題です!
必ず、放置せず対策を実施しましょう!
取り掛かるのが遅いと関節もどんどん拘縮を起こし、治療期間が長引くので、これを見たらなるべくすぐ実践してください!
無理せず病院へ行くことも大切です!
筆者:いしP
理学療法士を15年、年間7500人以上の肩のトラブルを抱えた人が来院する整形外科で、五十肩リハビリ治療責任者として在籍中しています。
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Instagramもご覧いただけるとより深く肩のトラブルが理解しやすいと存じます!
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